このBlogで述べられているように「イラク人道復興支援活動現地における取材に関する申し合わせ」(リンク1・リンク2)は「サマワにおいて、私たち(マスメディア)は政府広報、官報としての役割を担う」ということを、実質的に宣言したものだ。
4.自衛隊部隊の円滑な任務遂行 現地の自衛隊部隊の円滑な任務遂行に支障を与えないよう留意する。がそれを端的に示している。「円滑な任務遂行に支障を与えないよう留意する」ってことは要するに自衛隊にとって不利になるような情報は伝えない、ってことだ。自衛隊が、例え現地で全くの役立たずで、厄介者扱いされていたとしてもおそらくそれは伝えられないだろう。それは「国民の自衛隊派兵に対する支持を失わせる恐れがあり」、従って「円滑な任務遂行に支障をきたす」可能性のある情報だからだ。
したがって今後自衛隊にとってネガティブな情報は、マスメディアからは一切流れてこないこと(或いは逆に些細なことを派手に称える翼賛記事が流れるだけ、ということ)を僕たちは覚悟した方がいい。この申し合わせをもって「マスメディアは死んだ」のだ。これは言い過ぎだろうか?いや、そうとも言い切れないのではないか。
その懸念は既に徐々に現実化しつつあるように思う。例えば「サマワの病院に自衛隊が保育器(10器)などを届けた」というニュース。このニュースについて、TBS(JNN)は「サマワでは新生児の死亡率が10%を超えていて、こうした器具の贈呈で劣悪な医療状況が改善されることが期待されています。」(現在リンク切れ)などと、そこまでして防衛庁(政府)に媚を売りたいのかと呆れるほど、歯の浮くような礼賛報道を行っている(たかが一つの病院に少しばかりの保育器を届けたところで、サマワ全体の新生児死亡率など簡単に下げられるはずもない)。
「マスメディアは死んだ。マスメディアは死んだままだ。そしてマスメディアが自分自身を殺したのだ。」


Comment (2)
この調子でいくと,自衛隊がイラクの人を殺した時,マスメディアは政府と一体となって「正当防衛キャンペーン」を張るのでしょうね.そもそも他国に出兵した軍隊に「正当防衛」などありえないのですが.
Commented by: amai_oyatsu | 2004年03月19日 03:49
日時: 2004年03月19日 03:49
それはほぼ確実だと思います。そもそも「正当防衛」は成り立たない、という意見には僕も同意ですが、百歩譲ってそういう刑法概念が成立するとしても、
http://www.mypress.jp/v2_writers/talkingdrum/story/?story_id=326598
このEntryによると石破は「正当防衛どころか、有過失かつ誤想防衛だとしても国外の事件には国内法は適用されないから、お咎めなしどころか問題にすらならない」、つまり「人を殺しても法律が無いのでOK」と考えていたようです。こんな最低な人間が軍の責任者であるという事実と、それをきちんと批判できないマスメディアの惨状に、絶望すら感じますね。この国では「シビリアンコントロール(或いはそれをきちんと機能させる仕組み)すら死んでいる」のだと思います。
Commented by: deadletter | 2004年03月20日 03:52
日時: 2004年03月20日 03:52