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2007年01月16日

「おこづかい帳」

Notes

ちょっとした縁があって、ある政治団体の政治資金収支報告書の作成過程に立ち会ったことがある。私見で言わせてもらうなら、それは「おこづかい帳」レベルのものだった、と記憶している。

事務所費、人件費等の「経常的な」経費はそもそも領収書が要らないし、それ以外でも50,000円以下の支出は領収書を添付しなくて良いし、仮に領収書が無くとも、その旨・理由等を書いておけばそのまま通る事だってある。挙句に銀行等の口座の残高との照会もされないのだから(出納係の事務処理は楽だろうが)、自己申告が全ての世界である。

また「政治活動」としての費用というのは概念的に非常に広く認められるものだから、普通の飲み食いならばどれだけやろうが問題ない。「政務調査費」のように特定の「目的」における公金支出の問題とは違って、あくまで政治資金団体に帰属する「自分の金」なので、政治活動と言い張りさえすれば事実上殆ど無制約に等しい。例えば「秘書が夜遅くまで仕事をするに際して飲食をした」なら政治活動費に当然含めてよい。誰も咎めはしない。

政治資金規正法というのは「どのような経路でお金が入り、どのような経路でお金が出て行ったのかを透明にする」ということが主な眼目であって、特定の費目の計上額が大きいとか小さいとかは「それ自体では」何ら問題が無い。

計上額が多くとも、きちんと領収書があって適正な分類で記載されていればたいていのものは費用計上が認められる(もちろん領収書が無くても認められる場合があるのは先述の通り)。正直言って、領収書を添付できない(明らかに出来ない)支出ってどんなものがあるのか、僕にはにわかに想像が出来なかったくらいなのだ(繰り返しになるけれども、「政治活動」の範囲は非常に広いのです)。

さぞ有意義なことにお使いになっているんでしょうねえ。

それはともかく問題はこのように「ゆるゆる」の規制であっても、なお遵守出来ないような政治家が存在し、なおかつ揃いも揃って、愚にもつかない言い訳を並べ立てていることだ。分かってやっている(=国民を舐めている)のか、どうしようもないほどに無知なのか。いずれにせよ低レベルな言い訳をすればするほど怪しさ倍増なわけですが。

(追記)
木走まさみずさんが相当怒っていらっしゃるようだが、僕は総務省の言い分は「さもありなん」と思った。

秘書の宿舎購入費をどこに記載すべきかなんて、確かに政治資金規正法について書かれたどの資料をひっくり返しても載っていないだろうし、適宜判断してくれ、ということになるでしょうね。秘書宿舎を普通は人件費としては考えないのは事実ですが、企業会計であっても減価償却という手続きを通じて結局は費用化されるわけで、そこのところは微妙だと思います。ましてや政治団体の会計は企業会計とは「目的」が全く違うわけですから。

また繰り返しになりますが、政治資金規正法というのは「政治資金の使い方」を規制するものではなく(全くという訳ではありませんが)、「何に使ったかを明示(記載)せよ」というそれだけの法律なので、政治資金収支報告書というのは家計簿や、おこづかい帳程度のものと考えた方が良いのではないでしょうか。もちろん私見ですが。

にもかかわらず政治家は領収書を添付したがらず、使途不明なお金が沢山ある、ということが不信を増大させるわけですね。「いったいお前らは何をやっているんだ」と。

ちなみに「購入したはずの秘書宿舎が存在しない」という疑惑については、それが事実であれば問題であり、政治資金規正法に引っかかるのは言うまでも無いことです。

(再追記)
誤解しておられる方がいるかもしれないので念の為。政治資金は基本的に非課税です。

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